ミクシィ技術顧問曰く、フリーの開発者はその他大勢に埋もれてはいけない
フリーランスプログラマーでミクシィの技術顧問も務める小山浩之氏がパソナテックカンファレンス2008で講演した。工作機械メーカーからIT業界へ転身した同氏が、技術者の転職、独立、キャリアアップを語った。
「パソナテックカンファレンス2008」の2日目となる10月11日、フリーランスプログラマーでミクシィの技術顧問も務める小山浩之氏が登壇。プログラマーへのメッセージ「なぜ?って・・・・僕が、私がプログラマーになった理由を明かします」との表題で講演し、工作機械工からプログラマーになった体験を基に、転職、独立のための必要条件、技術者としてのキャリアアップ戦略などを語った。
http://builder.japan.zdnet.com/news/story/0,3800079086,20381893,00.htm
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小山氏は1995年、工作機械メーカーに就職した。しかし、製作するものは「工場で使われるものばかりで、普通の人々に使われないこと」に不満を感じ始めた。
当時、第1次インターネットブームが巻き起こっていたなか、インターネットやサーバに興味がわいたが、知識はない。そこで「専門誌を3カ月読んで、雰囲気をつかんだ」後、97年にIP接続業の会社に転職した。
「ユーザーサポート、法人営業、SE的な仕事から、該当でのビラ配りまで、いろいろなことをした」(小山氏)
この会社は経営が傾いた後で、投資会社に乗っ取られたという(この体験が小山氏のキャリア観におよぼした影響が後に語られている)。
その後、小山氏は99年にクレイフィッシュへ転職する。しかし、社長の交代により「会社の価値基準が変わり、私の価値基準は会社の邪魔になった」と考え、2002年に退職する。
この頃は「インターネット業界はいわゆるネットバブルがはじけ、何をやってもうければいいのかを模索しているような」時期だったという。小山氏はこの頃、ヤフーに興味を持ち、同年に入社する。その後、ヤフーを2004年1月に退職し、独立している。
これらの経験から、小山氏は危機管理の重要性を強調した。
表に出よう
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「会社が傾いたり、部署ごとなくなったりすることもある。2年間は無収入でも耐えられるくらいの蓄えをもっていること」が理想と説いたうえで、「転職は目隠しをしてジャンプするのに近い」と話す。
その会社にはどんな人々がいてどんな働き方ができるのか、「そういう情報はなかなか出回らない。ネットやメーリングリストより、社外のオープンな勉強会などで実際に顔を合わせると、本来オフレコの話も出てくる。他社の人たちとの接点は、転職の際のよい情報源になる」という。
2割を読んで全体を理解する
キャリアップのためには修練が必要になるが、人間の使える時間は24時間に限られている。
「何かを選択し、フォーカスしていかなけばならない。だが、目標を決めるのはけっこう大変で、若い人たちは必ず迷う」。では、どうすればよいのか。
「何々について、自分ができたらいいなと思ったら、それが目標になる」という。
技術を習得するには秘訣がある。
「全体は読まず、2割の要点を理解すればわかる。8割は核心ではないとの例が多い。全体の大きな流れがわかれば、分岐していく部分は後回しでも良い。新しい技術が出てきても、誰かが価値のある部分をまとめてくれるので、それをおいしく頂けば良い。いち早くなくても十分だ」。
自分を向上させていくために重要な点として、小山氏は以下のように述べた。
「少しずつ負荷を高めていくことだ。一定以上の負荷がなければ、人はパフォーマンスのアップはできない。まずは基礎体力がないといけない。だが、高負荷が続くと、逆に能力は低下する。徹夜の繰り返しなどは良くない」。
これらは同氏が最近関心を持って「買いあさっている体力づくり、トレーニングの本」から拾い出したことだという。
「能力向上は少しずつしか進まないが、落ちるときは一気だ。勉強でも同じ」。
「新規性や独自性も大事」だ。
「少しだけ、新しい視点を盛り込むだけでも良い。誰かがやればできるはずということであっても、誰もやっていないことがある。それを実際に自分がやってみる。そういうことはけっこうころがっている。その他大勢に埋もれないで、そこから抜け出してきてほしい」と、小山氏は結んだ。