【2】米国MBA主婦の現在
前回は大沢真知子・日本女子大教授と川本裕子・早稲田大学大学院教授の話に基づき、日本の働く女性について紹介した。今回は、日本より少し先をいく米国女性のワークライフバランス事情を紹介する。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/nba/20080428/154539/
3月下旬に開かれた、日米韓・国際シンポジウム「セカンド・チャンス社会へ~女性の再就職支援~」(主催:米国大使館・日本女子大学)のパネリストとして登壇したキャロル・フィッシュマン・コーエンさんと、コニー・デイトー・イングリッシュさんが、このコラムのためにインタビューに答えてくれた。2人ともMBAを持ち、数年の主婦生活を経て再就職している。実践的で日本女性にも参考になる話題が多い。
高学歴でも「仕事だけを優先」ではない
まず最初に、2人の経歴を紹介しよう。
キャロルさん(写真左)はハーバード・ビジネス・スクールを卒業後、数年間、投資銀行で働いた。産休中に勤務先が解散してしまったため、その後6年間は専業主婦として過ごした。それ以降、4人の子供を育てながらパートタイムで働き、2001年には投資銀行でフルタイムの仕事に復帰するが、家庭生活との両立は難しく、1年で退職した。
自身の経験を生かし、女性の再就職に関するコンサルタントとして独立、iRelaunchを設立し、大学や企業を結び、多くの女性の再就職を成功させてきた。昨年、専業主婦向けの再就職ガイド本、「Back on the Career Track: A Guide for Stay-At-Home Moms Who Want to Return to Work」(共著・Business Plus)を出版した。
コニーさん(写真右)は、バージニア大学ダーデン・スクール・オブ・ビジネスでMBAを取得。グローバル企業で財務や人事の仕事に携わった。夫の転勤に伴う転職や、5年間の主婦生活を経験。その間に2人の子供を育てている。現在は母校の卒業生キャリア・サービス・ディレクターとして活躍、これまでに約1000人の中堅幹部の転職支援に携わり、仕事を中断した人が再就職するためのワークショップを企画してきた。
キャロル・フィッシュマン・コーエンさん(写真左)とコニー・デイトー・イングリッシュさん(写真右)
2人とも有名大学でMBAを取得した高学歴な女性だが、仕事優先のキャリアウーマンというわけではない。出産・育児の経験があり、専業主婦として数年間働いたこともある。
日本にも、子供が小さい間は育児に専念し、数年後に仕事に復帰したいと考える女性が多い。キャロルさんやコニーさんのように、ライフステージに合わせて仕事のペースを変えられれば望ましい。そこで、米国女性の再就職事情に詳しい2人に、体験を交えつつ米国の労働市場や再就職の心構えを教えてもらった。