【きたみりゅうじのエンジニア転職百景 巻ノ五十八】--キャリアは5年。バリバリ働いてきた私。なのにどうして「第二新卒」扱いですか!?
企業内システムにおけるセキュリティの穴を見つけ出す。そんな仕事を5年こなして、それなりに自分のスキルに自信も持ってるW尾さん。ところが転職活動に乗り出してみたら、「未経験者ですね」とキャリア0(ゼロ)の扱いを受けて……。自分のキャリアを正しく理解してもらうこと。その大切さが身に染みる、そんな今回の体験談です。
http://japan.cnet.com/workstyle/column/story/0,3800083100,20371043,00.htm
ヒマがなくてすり減るばかりで「人間関係は良かった」そう言い切るW尾さん。その内実はというと、トラブルもタスク管理も全部現場任せで、いっさい仕事らしい仕事をしてくれないマネージャの下、みんながなんとか仕事をやりくりしようと四苦八苦した結果……の副産物であるようでした。
現場のまとめ役が機能していない中で、常にわんさと降ってくる仕事たち。これに対処するには、互いのリソースは互いで確認して、作業の分担決めや、ミスのフォローなど、現場の意思疎通を密にして切り抜けていくしかありません。そんな、自然発生した相互補完の関係こそが、「良い人間関係」の正体だったのです。
しかしこの環境では、皆さん心身ともに疲れ果てていくばかり。ちょっと立ち止まって、業務を改善するようなヒマもありません。現にW尾さんが入社してからの5年間で、8割もの人が退職し、新しいメンツに入れ替わっていました。
そして今、転職サイトや人材紹介会社に自身を登録し、転職先探しにと乗り出したW尾さん。
それは、この会社の文化としては、ごくごくありふれた光景だったのです。
「未経験者扱い」にちょっと待った!!W尾さんが転職活動に費やした時間は、現職に勤めながらの2カ月間でした。
「一番苦労したのは、自分のキャリアを正確に把握してくれる紹介会社さんを見つけることでした」
そう振り返るW尾さん。それもそのはず、当初お世話になった人材紹介会社では、彼女の業務経験を理解できないエージェントによって、「未経験者ですね」と第二新卒扱いを受けてしまったのです。「特にジャンルを絞らず受けてまわるつもりでいた」というW尾さんではありましたが、さすがにこれまでのキャリアすべてを無にされてしまうのは納得がいきません。
そんな中、マイナビ転職エージェントを介して送られてきた、とある人材紹介会社からのメールの中に、彼女は「これは!!」というものを見つけます。
「私に転職のお手伝いをさせてください……という内容のメールが転職エージェントさんから来るんですけど、その中に、例としてセキュリティコンサルタントやセキュリティマネジメントなどの仕事をあげてくださってる方がいたんです」
「ここならば」という予感は大当たり。お会いした転職エージェントさんは、セキュリティ診断の話をしても首をかしげるようなことはなく、診断件数などを彼女と同じ目線で「キャリア」として認めてくれる人でした。
そこからはもうトントン拍子。
業務がマッチングする企業にとっては「有用な人材」と見なしてもらえたW尾さん。気がつけば5社並行で最終面接まで進むことになり、うち4社から内定をいただくことになったのでした。
「現在は、IT系の会社でセキュリティマネジメントのスタッフとして入社することが決まっています。お給料も大幅アップで、面接してくださった方々も尊敬できる人柄でした」
入社前だからまだ結論は出せないけれど……と前置きしながらも、W尾さんは「満足」と今回の転職を振り返るのでした。
私も過去の転職活動時、「技術者ならCOBOLを知らないと」なんてことを言われて、やたらとCOBOL系の仕事ばかりを紹介されたことがありました。すでにWeb系システムが主流になろうかとしている時期のことです。
「けっきょくこの人たちって素人なんだな、それがこちらの人生を左右するのに、なんだ無責任なもんだな」
当時そんな風に考えたことを思い出します。
でも、W尾さんみたいにちゃんとキャリアを評価できるエージェントさんに出会えれば、すごく助けられること間違いなし! なんですよね。本当はね。
「良い転職先探し」には、まず「良い転職エージェント探し」なのかなと、そんな風に思う体験談でありました。