転職最大の理由は「会社の将来に不安」【厚生労働省】
転職して良かった 転職者の59・2%・平成18年転職者実態調査
厚生労働省が採用、就職のミスマッチを解消するための資料を得るために実施した平成18年転職者実態調査の結果、一般正社員で、前の会社を離職した理由の79・6%は「自己の都合」によるものだったものの、自己都合の内容(複数回答)をみると、そのトップは「会社の将来に不安を感じたから」(30・9%)「(賃金以外で)労働条件が良くなかったから」(29・0%)「満足のいく仕事内容でなかったから」(29・4%)と会社の将来性や仕事への不満による要因が大きかったことが浮かび上がっていた。
http://www.economic.jp/economicnews/detail/economicnewsDetail.php?name=1_071125_04.html
転職しての満足度では59・2%が「満足、やや満足」と回答。不満足(やや不満、不満)は18・7%と、転職して良かったと思っている転職者が多いことも分かった。また、不満の理由の多く(46・6%)は「賃金」にあった。
一方、離職者を採用する側(事業者)から、一般正社員の転職者採用時の問題の有無をみると、84・5%が「問題がある」としており、その問題点(複数回答)では、「必要な職種に求職してくる人が少ない」(58・8%)、「採用時の賃金水準や処遇の決め方」(48・6%)、「求職者の能力評価に関する客観的な基準がない」(41・2%)など、雇用条件での評価に苦慮していることも分かってきた。
調査は常用労働者30人以上を雇用する民間事業所のうちから、一定の方法によって抽出した約6700事業所と一般正社員の転職者6637人を対象に昨年9月1日から30日までの間で行われた。この結果、4632事業所、4319人が回答。このほど、調査結果が公表された。
それによると、転職者のいる事業所割合は71・7%で、一般正社員のいる事業所で一般正社員の転職者がいる事業所割合は54・3%になっていた。また、一般正社員に占める転職者割合は5・4%と20人に1人の割だった。
一般正社員の転職者の処遇(賃金、役職等)決定の際に考慮した項目(複数回答)をみると、「これまでの経験」が73・2%で最も多く、次いで「年齢」(55・2%)、「免許・資格」(34・4%)の順になっている。事業所規模が大きくなるにつれて「年齢」、「学歴」を考慮する事業所割合は高い。
今後3年間に一般正社員に転職者を採用する予定があるかどうかでは、「ある」とした企業が53・8%。事業所規模が大きくなるにつれて採用計画をもっている。産業別に見ると、運輸業、飲食・宿泊業、金融・保険業で積極採用の意向が強い。
一方、転職者を対象とした調査では、前の会社での雇用形態が一般正社員76・0%、パート7・1%、契約社員7・8%、派遣労働者4・5%などだった。
勤めていた期間は2年から5年が最も多く28・4%、10年以上19・6%、5年から10年未満が17・4%となっている。ただし、6ヶ月未満や6ヶ月から1年未満、1年から2年未満をあわせると34・2%と3人に1人が2年未満での離職者だった。
転職によって労働条件がどのようになったかでは、賃金が増加したは、38・9%、減少したは37・0%、変わらないが23・7%。事業規模の大きいところほど増加したとする人が多く、小規模では増加、減少が拮抗していた。
現在勤務の会社を選んだ理由では「仕事内容、職種に満足がいくから」が最も多く44・2%、「自分の技術・能力が活かせるから」が42・8%を占めた。男性では「会社の将来性」(23・8%)、女性では「転勤が少ない、通勤が便利」(26・0%)という理由も多かった。
行政に対する支援要望では「より多くの求人情報の提供」(41・7%)「企業年金・退職金が不利にならないような制度の改善」(31・5%)をあげている。